2019PBP振り返り その7「PBP出走~ランブイエ→ブレスト編」

 

8/18。PBP出走の日。

朝起きてホテルの朝食を取った後、更に寝溜めのために布団に14時まで潜る。

14時に再度起床し、15時にホテルを出発。

15時40分頃のサンカンタン発の電車に乗車し、30分でランブイエに到着。

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そこから約15分の移動でスタート地点だ。

 

スタート地点は公園の中なのだが、誘導スタッフや看板も少なくどこが待機所なのかが分かりづらい。

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日本人参加者に話を聞いてみると、どうやら公園中央の三叉路があり、一方が「スタートチェック&スタートゲート」方面、残りの二方が待機列で、[A,C,E,G…]と[B,D,F,H…]というようにスタートウェーブ毎に交互に並ばせ、交互にスタートチェック方面に流す方式のようだ。

 

ここで、友人(S組出走)とお互いの健闘を誓い、別行動にする。

H組出走の私は、2組前のF組(スペシャルバイク)の後ろに並び、しばし待機をする。

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しかし待てども、列が流れる気配がない。

周りはみんな同じH組なので、待っている場所は間違えてないはず…。

焦っても仕方ないと自分に言い聞かせ、ひたすら待機。

スタート時間の5分前に、慌ただしく列が流れ出す。

写真左奥方向に進み、スタートチェックを受けスタートゲート方向に向かう。

結構凸凹があり、道幅も狭い…。

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スタートゲート前に到着したら1分もしないうちに出走時間になり、マイクでカウントダウンらしきアナウンスが流れる。

めっちゃ盛り上がってるがフランス語なのでなんて言っているかわからない。

そのまま一気に列が流れ始める。

 

慌てて走り出しつつも、これからの旅に胸を躍らせスタートゲートをくぐるのであった。

 

RAMBOUILLET (Start) → MORTAGNE-au-PERCHE (WP1) 区間118km

17:45に出発。

スタート地点の大きい公園から公道に出たところで左に曲がる。これから600km西へ向かうのだ。

スタートしてすぐの道路は交通封鎖されているようで、走行車線はもとより対向車も走っていない。

そして沿道には、応援の人だらけ!

みんな大きな声で応援してくれる。

しかも、二列のトレインを組んで堂々と走れるのは、日本では見れない光景だ。

改めて、フランスに、そしてPBPに来たのだと胸が高まる。

 

最初のコースは、森の中を走る片側1車線のフォレストウェイ。

ややアップダウンはあるが、"上り"と認識させられるほどではない。

Ave30km/h程度のトレインに乗って快調に走る。

時々チームと見られる集団や後発の組の速い集団に追い越されるが、無理についていくことはしない。

その後、丘と街をいくつか超え、スタートから60kmの町中(Chateauneuf-en-Thymerais (シャトーヌフ=アン=ティムレ)という町らしい)で、露店を発見。

ここで補給のため小休憩を取る。

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ここでは、サンドイッチ2本とコーラ1本を購入。コーラとサンドイッチ1本はその場で食し、残りのサンドイッチ1本は行動食としてジャージのポケットに入れ、60km先のWP1に向かって再び走り出す。

 

ここで機材に異常が発生。

走行中に後輪から、シュル…シュル…という音が!何か擦っている??

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再現画像

自転車を止めて確認すると、後輪用のBBBフェンダースリムガードの支柱とタイヤのサイド部分が擦っている!!

なんで?クイックリリースを斜めに固定してしまったのか?とホイールの脱着をしてもまだ干渉している…。

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 原因はここだ!

片側はちゃんと接着剤で固定されているが、反対側は手で押し引きすれば長さ調節できる程度には動いてしまう(もともと長さ調節のためにそうしているのか、接着剤の硬化が甘かったのか…)。

 

手で左右のバランス調整して、走り出すも5分も経たずに、またシュル…シュル…と。

このままではまずい。タイヤのサイドの摩耗リスクは、下手をすると走行不能になってしまう。

某ランドヌールも「初物の機材を超ロングで使うな。」と口を酸っぱくしていっていたのに、ミスをしてしまった。

幸いにして、天気予報では全行程に渡って雨予報はない。

フェンダーを外して、多少雨に降られたとしても雨具は持っているのでなんとかなるだろう。

フェンダーと支柱は取り外し、サドルバッグとトップチューブに無理やり固定する

(予備の再利用可能タイラップを持ち運んでいて正解だ)。

LOUDEAC (ルデアック) のドロップバッグには入るサイズだと思うので、そこまで持っていくことにする。

 

その後、PBP初の夜間走行になるも、前後に仲間がいるためまったく寂しくはない。

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ランタンルージュ

WP1のMORTAGNE-au-PERCHEは小高い丘の上に立っているようで、街の入口ではやや上りがある。入り組んだ町中を左右に曲がり、最初のWP1に飛び込む。

 

到着時間は22:48で、計画よりも18分早く到着した。

MORTAGNE-au-PERCHE (WP1) トータル118km

WP1は、その名の通りWelcomePointとなり、コントロール(チェック)は無い。

だが、次のCP1 VILLAINES-la-JUHELはここから99kmあるし夜間走行のため、補給をできる時にきちんとする。

レストランや売店の様子も見てみたいしね。

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MORTAGNE-au-PERCHE レストラン

今回は建物内のレストランで、纏まった食事を取る。

後で、外のテントを見たら、サンドイッチとコーラは買えたようで、時短を狙うならこちらで補給をした方がよさそうだった。

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MORTAGNE-au-PERCHE 外の売店

滞在時間34分で出発。

MORTAGNE-au-PERCHE (WP1) → VILLAINES-la-JUHEL (CP1) 区間99km

出発時間は23:22。

WPを出ると一気に坂道を下る。フランスは外敵から守りやすくするため丘の上に街が作られているというのは本当なのようだ。

MORTAGNE-au-PERCHEからは完全夜間走行のため、慣れていないトレインには加わらずソロ走行を続ける。

WP1から52km地点のBeaumont-sur-Sarthe (ボーモン=シュル=サルト) という街で大きな私設エイドがあったため、補給させていただく。

CP1の一つ前の街、Averton (アヴェルトン) では、電飾で装飾された自転車がお迎え。

こういうのも、自転車の国ならではである。

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電飾とマイバイク

その後、VILLAINES-la-JUHELに3:43に到着した(計画より23分前倒し)。

VILLAINES-la-JUHEL (CP1) トータル217km

VILLAINES-la-JUHELは、街の大通りの左右の路肩が駐輪場になっていて、道路脇の左右の敷地が各種設備になっているCPのようだ。

向かって右側(北側)にコントロールがあるためそちらでチェックをもらう。

その後、軽食コーナーで補給を取る。

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お椀でコーヒーを提供され、『カフェイン取って、寝ずに走れろということか?』と訝しがるも、周りの人を観察したらクロワッサン等をコーヒーに浸けて食べるのが正しいようである(味は普通だった)。

 

予定ではここで仮眠を1.5時間取ることにしており、南側の広場で仮眠の受付をする。

3ユーロ(4ユーロだったか?)ぐらいを受付に支払い、ボランティアの女の子(中学生ぐらい?)に案内してもらう(深夜28時なのに大丈夫なのか…)。

 

案内してもらったのは、用具倉庫のような建物。

15人ぐらい寝転がれる広さで、半分弱が埋まっていた。

マットと毛布が用意されており、持参した耳栓を付けてすぐに寝た。

指定した1時間半後に起こしてもらい、トイレに行ってから出発する。

滞在時間2時間43分。

VILLAINES-la-JUHEL (CP1) → FOUGERES (CP2) 区間89km

6:26にリスタート(計画より20分遅れ)

 

※この辺から、走行中の細かい風景の記憶はない…。ほぼ街と丘であるので。

 

VILLAINES-la-JUHELを出発し約20kmのLe Ribay (ル・リベ) という町に到着する。

街の中心部と思しきエリアまでひーこら登ってくると、大通りと交差していてボランティアの方が交通整理をされていた。

リザルトDVDでも紹介されていたが、この場所がPBPで一番危険な交差点らしい。

 

ちょうど交差点の角で、大きめの私設エイドが設けられていたので、ここで朝ごはんをいただく。

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(食べ物写ってない)

 

その後、小規模な私設エイド2箇所に止まって、クッキーやブラウニーを頂いたりして、FOUGERES (CP2)に到着。

到着時間は10:30(計画より10分遅れ)。

FOUGERES (CP2) トータル306km

FOUGERESに入って、すぐ右側の駐輪場に自転車を止める。

実は、これは罠であった。

 

左側に見えた建物がコントロールかと思ったがそこはレストランで、コントロールは駐輪場の奥に行ったところにある建物らしい。

道なりに約200m歩いていって、そこで「奥にも駐輪場があること」と「時刻計測ゲートが奥の駐輪場の入口にあること」を知る。

なんてこった!

急いで自転車を止めたところに戻り鍵を解除、そして奥の駐輪場に移動した。

SPDシューズでよかった。

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コントロールかと思ったらレストラン(フジェール)

コントロールでチェックを受け、隣の軽食コーナーで補給を取り、トイレと給水を終わらせて出発する。

滞在時間29分

FOUGERES (CP2) → TINTENIAC (CP3) 区間54km

10:59にリスタート(計画より9分遅れ)

CPを出て、FOUGERESの町中を抜ける際に見かけるひときわ大きい城壁が、フジェール城。

多分、PBPルート内で一番大きなお城なんじゃないかな?

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その後順調に走行し、 フジェール城を撮影する以外はノンストップでTINTENIACに到着。

到着時刻13:21(計画より3分前倒し)

TINTENIAC (CP3) トータル360km

コントロール前の広場では、PBPに合わせたイベントをしているようで楽器の演奏をしている方やそれに合わせて踊っている方が多くいました。

 

このあたりではだいぶ疲労が溜まってきており、軽食コーナーで購入したサンドイッチ2個、コーラ1本を意識してゆっくり摂取した。

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仮眠予定のLOUDEACまで、残り100kmを切っていると自分を奮起させ出発。

滞在時間40分。

TINTENIAC (CP3) → QUEDILLAC (WP2) 区間26km

14:01に出発(計画より7分遅れ)

TINTENIACを出てすぐはややスローペースだったが、ちゃんと補給を取ったためかだんだんと足が回るようになってきた。

 

QUEDILLACの一つ前の街Medreacの中心部を通る際に特徴的なフォルムの教会があったため、写真を撮る。

後でタイムラインで知ったが、この建物の写真を撮った人は結構いたようである。

みんな考えることは同じである。

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QUEDILLACには15:16到着(計画より8分遅れ)

QUEDILLAC (WP2) トータル386km

シークレットコントロールが往復それぞれに1箇所ずつある(ことが予想される)という話なので、念の為WelcomePointのQUEDILLACにも寄る。

駐輪場入り口のスタッフに「Control?」と聞くも「No!!」とのこと。

よかった。ここではなかったようだ。

 

トイレと水補給だけ行い、速やかに出発する。

滞在時間12分

QUEDILLAC (WP2) → LOUDEAC (CP4) 区間59km

出発時間15:28(計画より10分前倒し)

 この区間は、概ねソロで走行。

トレインに乗れなかったためややスローペースだった。

やはり疲労蓄積がされてきているようだ。

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Plumieux手前の私設エイドにて

途中1箇所で私設エイドに止まり、その後は順調にルデアックに向かう。

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LOUDEACのCP入り口で、大きな声援を受ける。日本ではこんなに歓迎も応援もされることは無いよね…。

 

到着時間は18:20(計画より6分前倒し)

LOUDEAC (CP4) トータル445km

2日目夜(というより夕方)の仮眠を取る予定のLOUDEACに到着。

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さぁ、コントロールでチェックをもらい、ドロップバッグ回収、シャワー、仮眠の順で速やかに寝るぞ!!

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と意気込んだものの、ドロップバッグの出し入れを何往復もしてしまい、タイムロスをしてしまう。

事前にシミュレーション(いつ何を、回収・交換して、明日に向けて必要な部材を取り出すか)をしていると、もっと行動が最適化できると思う。

  • 携行品や自転車バッグの部材入れ替えはいつするか(モバイルバッテリー、単3電池、Volt800充電、ボトル、補給食)
  • シャワー後の着替え終わった衣服は仮眠前に預ける、仮眠後に纏めて?
  • ドロップバッグに入れている仮眠部材(アイマスク、簡易寝袋)は、シャワーの前に回収するか、シャワー後にもう一度ドロップバッグにアクセスするか?

ドロップバッグにアクセスする回数を減らす(コントロール後にドロップバッグを回収し、出発直前まで持ち回る)か、こまめに出し入れする方が最適なのか…。

また、携行品入れ替えは、到着直後と出発直前のどっちが効率がいいか等、検討の余地はありそう。

 

シャワーについては、温度は高くないものの温水だったし、ボディシャンプーも用意されていたのでさっぱりできた。

(2015PBPレポートを参考に、自前の吸水タオルと小ボトルのボディシャンプーは持参していた)

 

シャワーと着替えが終わり、19:30頃に仮眠所に行く。

4時間は仮眠を取れそうだ。

仮眠所受付で23:30に起こしてもらうように依頼し、仮眠場所に案内してもらう。

今回割り当てられたのは、コットかつ、入り口側通路に面した場所で人通りの多い場所であった。

ちょっと運が悪いな、と思いつつ寝支度を整える。

 

外でお祭りをしていて煩かったり、人の往来が気にはなるが、ちゃんと耳栓をしたらそこまで気にならないレベルになった。

おそらく10分も経たないうちに眠りに落ちていった。

 

 

体を揺さぶられて、目が覚める。

目を開けると、受付(ボランティア)の女性だ…。何か言っている。指定した時間になったのだろう。

 

腕時計を見て驚いた。21:30を指している!

受付で紙に書いてもらった指定時刻(フランス独特の字形で読みづらいが、23:30とはちゃんと読める)を見せて、『いや、私がお願いしたのはこの時間(23:30)だよ』とアピールする(フランス語はもとより、英語も出てこなかったのでボディランゲージで)。

その女性は、(たぶんだけど)『あらら、じゃあもっと休んでて。』みたいなことを言って去っていった。

 

仕方ないので寝なおそうと思ったが、寝付けない。

ボランティアは大変感謝している。居ないとPBPは到底開催できないだろう。

ただ、自分にとって大きなチャレンジの最中に、理不尽にもリズムを崩され正直なところ腹がたってしまった。

 

このまま指定時間までなんとか寝る努力をするか、早めに出発しその代わり昼に仮眠時間を設けるか…。

私は後者を選択した。

 

そうと決まればそそくさと仮眠所を退出し、自転車の準備に戻る。

大丈夫だ、気温的には寒くない。雨の予報も無い。レインウェア(下)はドロップバッグに置いていく。

防寒具代わりのレインウェア(上)はサドルバッグに収納し、粉飴ボトルを準備してから、LOUDEACを出発した。

滞在時間4時間17分

LOUDEAC (CP4) → SAINT-NICOLAS-du-PELEM (WP3) 区間44km

出発時間22:37(計画より79分前倒し)

 

走りだしは問題ない。足もそこそこ回るし、寒さもそこまでは感じない。

問題なく先に進めそうだ。

 

走り出して一時間ぐらいのSaint-Martin-des-Presという町の中心部にある教会の広場にて、大きめの施設エイドを見つける。

LOUDEACを出発するときに補給をしていなかったので、ここで食事をさせてもらう。(たしかポテトと肉料理を頼んだ)。

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そのまま順調に走り、SAINT-NICOLAS-du-PELEMに到着。

到着時間1:15(計画より53分前倒し)

SAINT-NICOLAS-du-PELEM (WP3) トータル489km

道路上の案内版に沿って走ると、そのまま駐輪場に誘導された。

入口の案内係が「Secret!」と叫んでいる。

やっぱりここが、シークレットコントロールか。

駐輪し、チェックを受ける。

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ここではカレースープとサンドイッチを補充。

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トイレ待ちがあり、少し時間を食ってしまった。

滞在時間32分

 

SAINT-NICOLAS-du-PELEM (WP3) → CARHAIX-PLOUGUER (CP4) 区間32km

出発時間1:47(計画より51分前倒し)

 

 この区間も長い区間ではないし、さくっと行こう!と、走り出したが、時間的にもかなり冷え込んできた。

SAINT-NICOLAS-du-PELEMを出てすぐのところで一旦停止し、レインウェア上を着込んでリスタート。

 

その後は順調だったが、途中から集中力が切れてくるのが自覚できた。

やはり、2時間の仮眠だと全然足りていない。

CARHAIX-PLOUGUERでは、計画外だが仮眠所で寝ないと、その次のBRESTまでは走り続けれない可能性が高そうだ。

 

ややふらふらになりながらも、CARHAIX-PLOUGUERに到着。

到着時間3:24(計画より50分前倒し)

CARHAIX-PLOUGUER (CP5) トータル521km

コントロールでチェックをもらい、仮眠所に直行。

しかし、これが思ったより遠い…。運動場を横切り、土手を降り、さらに奥の建物まで歩く。

仮眠所の料金も他より高かったかな…?

 

仮眠エリアは、大きな体育館にコットが並べられたもの。

薄布(これ、LOUDEACのシャワーで配られてたのと同じだ!)は渡されたが、室温低いし底冷えするし…。

簡易寝袋を持っていたためなんとか寝られたが、薄布だけだと絶対凍えただろう。

1時間45分の仮眠を取って、リスタート。

滞在時間2時間28分

 

CARHAIX-PLOUGUER (CP5) → BREST (CP6) 区間89km

出発時間5:52(計画に対して1時間8分遅れ)

 

とうとう(走行計画に対しての)1時間の借金生活に突入。

でも、今までと同じペースで走れば、BRESTでタイムアウトにはならないはずだ…。

少し焦りは感じるが、『計画はあくまで目安。ここで慌ててはいけない。』と自分に言い聞かせ、いつもどおりに足を回す。

  

 CARHAIX-PLOUGUERを出て2時間も走ると、見晴らしのよい丘に出た。

実は、登りきるまで気が付かなかったが、ここがPBPルートの最高地点Roc Travezelだった。

最高地点とは言っても、標高わずか350mの丘で、ヒルクライムという感じではなかった。

 

こんなところには当然民家は無いが、キャンピングカーを乗り付け私設エイドを開設し応援してくれている方々が複数組いらっしゃって、PBPの暖かさを感じた。

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最高地点を越えたら、あとはBRESTに向かって下る。

途中、公園の小道のようなところを通り、その直後一気に視界が開ける。

プルガステル橋だ!

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自分の力で600km走り、大西洋(実際は、ブレスト停泊地)にたどり着いた…。

その事実に感動しちょっと涙が出た。仮に4年後再度ここに来ても、同じ感動を味わうだろう。

 

そしてこの素晴らしい旅は、あとたったの600kmしかない。残りの旅も味わい尽くそうと心に誓って走り出す。

 

橋を渡り終わり、BRESTの入り口にたどり着く。

ここもちょっとした上りだが、まだまだ問題なく走っていける。

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そして、LOUDEACに負けずとも劣らない歓声と応援を受けて、BRESTのゲートをくぐった。

到着時刻10:12(計画より1時間1分遅れ)